JAグループ新潟政策提案研究会

　　　　　　　　　　６月5日（木）１３：００～１６：３０

　第１１回目の研究会が開催される。
　次回は答申書の原案の検討になると言うことで詳細の説明・検討・議論になる。
　課題である「大規模ＪＡのガバナンス（組織統治）のあり方」に関する私の意見　
　＜論点１　多様な組合員の意思反映の仕組みについて＞　　
　 ●　現状の大きな問題点は何か
　　　　・ＪＡの活動、運動の基盤である集落組織が、農業の衰退と共に大きく変化している
　　　　　にもかかわらず、ＪＡは画一的(座談会の開催方法内容、文書資料の配付、チラシ
　　　　　の回覧、営農関係の取りまとめ等々)に対応している。
　　　　・集落座談会の出席者は、その年の役員や特定の組合員で、女性や準組合員の
　　　　　出席はほとんどない。ＪＡはこれをもってして、組合員の声を聞いたと言っている
　　　　　所に問題があるのでは。
　　　　・ＪＡの活動運動の拠点は支店であるにもかかわらず、支店別運営員会等の会議
　　　　　の開催回数が少ない。又、支店独自の組合員とのイベント等が開催されていいと
　　　　　思うが。
　　　　・集落座談会、営農関係の部会や青年部女性部等の会議で出された意見・要望の
　　　　　回答が遅い。今では翌日に回答がほしい。せめて一週間以内に。　
　　　　・毎月マイカーローンの借り入れ等で準組合員に加入するが、それ以外のフォロー
　　　　　は皆無である。
　　　　・ふれあい渉外や一日組合訪問も実績(数字)を頭に置き、真に組合員の声を聞こう
　　　　　という環境になっていない。
　　●　重視すべき課題、取組むべき対策
　　　　・多様化している集落組織なのでその集落にあった対応をする。（営農関係のチラシ
　　　　　は配布しないとか、座談会の内容もその集落に合わせた内容でする。）
　　　　・集落座談会を開催したと言うことは、集落40戸あれば40戸が参加してこそ開催
　　　　　したと言える。全員が参加するまで2回、3回、4回と開催する事が重要。2回目の
　　　　　時は1週間以内に、欠席者に朝6時から7時までの会議を呼びかけるとか
　　　　　工夫をする。
　　　　・女性のみの集落座談会を開催する。
　　　　・その月に加入した準組合員には、その月に「準組合員報」なるものを届け、ＪＡの
　　　　　事業内容を知らせ、囲い込みするような戦略が大切。
　　　　　（準組合員という呼び名でない方が良い）

＜論点２　組合員の運営参画について＞　
　　●　現状の大きな問題点は何か
　　　　・農業や家庭で女性の果たす役割と比重は、男性より多いにもかかわらず、ＪＡへの
　　　　　参加(組合員、総代、理事)が極端に低い。ＪＡの将来を考えたとき、今すぐに着手し
　　　　　改善しなくてはいけない。
　　　　・事業によっては、準組合員が相当を占めている事業があるにもかかわらず、
　　　　　準組合員のＪＡ参画はほとんど無い。
　 ●　重視すべき課題、取組むべき対策
　　　　・女性のＪＡ参画を促しＪＡを改革するために、「一戸に女性の正組合員を！」の
　　　　　運動を提唱する。この運動により男性も変わってもらう。
　　　　・準組合員の総代会への参加や理事登用の道を開くことが「地域に開かれた
　　　　　協同組合」として地域に認知される。

＜論点３　業務執行力の強化について＞　　　
　　 ●　現状の大きな問題点は何か
　　　　　・現状では意思決定が遅いことがしばしばある。
　　　　　・業務に精通した理事が少ない。
　　　　　・女性理事は少なく、非農家の理事は現状ではゼロである。この事はこれからの、
　　　　　　農業・経済・社会情勢等を考えたとき、ＪＡ経営の明るい未来は見えない。
　　　　　・現状の制度化では限界があり、自ら変革するというトップは少ないのではないか。
　　　●　重視すべき課題、取組むべき対策
　　　　　・多様な意見の反映、高度な業務や迅速な業務処理や女性、準組合員、非農家の
　　　　　 ＪＡ参画のために「経営管理委員会」の早期の導入が必要である。

＜その他＞　　　　
　　　　 ・女性部や青年部の組合員加入が進んでいないのはどういうことか。
　　　　　上記の 「一戸に女性の組合員化を！」は、女性部、青年部の組合員が前提となる。
　　　　　　　　～進んでいないというのは、ＪＡトップにも問題はあるが、
　　　　　　　　　それ以上に自ら組合員にならなくてはいけないという意識が無いからだ。
　　　　　　　　～女性の組合員加入が組織的にすすめらていないのは、一にも二にも
　　　　　　　　　　ＪＡトップが本気に取組もうとしないからか！
　　　　　　　　～女性の組合員加入が何故ＪＡに必要なのかが解っていないからか！それとも
　　　　　　　　　　御身大切のためか……！！(中央会の指導不足)
　　　　　・準組合員やＪＡを今まで利用していなかった方(サラリーマン兼業農家、
　　　　　　30代の子育て女性）が、ＪＡのグリーンスクールやＪＡのデーサービスを利用し、
　　　　　　その後ＪＡを理解しファン(応援団)となりＪＡ事業を利用している方が多い。
　　　　　・経営管理員会の導入は大規模ＪＡというくくりでなくても進めるべきでないか。
　　　　　　大規模でも中、小規模でも抱える問題は同じであるから。中、小に導入すれば
　　　　　　マイナスが生じるというのであれば理解するが……。