4月22日(金)13:00~17:00
明日からのG7農業大臣会合を控えて、「日本の食糧問題を考える新潟県民の会(代表 萬歳章)」主催によるシンポジウムに参加する。堀江(にいがた百姓塾長)と重野さん(農政ジャーナリストの会)が中心になってすすめてきたと思う。
●基調報告
「食糧供給をめぐる状況と日本の対応」 NHK解説委員 合瀬宏毅 氏
<過去の食糧危機>
〇日本の対応(福田総理)は疑問がのこる。
・5千万ドル拠出 ・米30万トン以上放出
・日本の食糧自給率向上 ・途上国の生産力支援
〇世界は食糧増産体制へ
〇2012年米国で大干ばつ~輸入食料高騰、国内食糧高騰
〇ここ数年、気候は安定しているが、根本的な解決になっていない。
<G7農業大臣会合の目的>
・農業の可能性を広げる取組の推進
・農業における若者、女性の活躍促進
・農地・水・食文化など地域資源の活用と農村コミニテーの活性化
・薬剤耐性や動物疾病等との戦い
・農業生産、生産性向上に向けた技術開発
・気候変動への適応および緩和の研究促進
<日本の食糧安全保障は>
国内生産 + 安定した輸入 + 適正備蓄
・世界の穀物需給は
・穀物2200百万トンは、単純には世界百億人(全世界の人口)を養える。
ところが肉(平均42キログラム)を食べるようになった。
中国10年前一人3.3㎏、現在52㎏
~豚肉1キロ生産に穀物7キロ必要
~牛肉1キロ生産に穀物11キロ必要
・温暖化
・家畜伝染病
・水需要のひっ迫
・流通面でのリスク高い
・世界人口増大
〇国内農業も大丈夫でない
・平均年齢66.3歳 ・耕作放棄地42万ヘクタール
・就業人口50万人(50歳未満7万人)
・食糧自給率39%
〇質より加工用の量を考えた農業に転換を
〇今の食生活を考え、出口を考えた農業、野菜を作るべき
結論 生産性向上が重要 そのために
1 農業基盤整備の見直し
2 機械化の推進(大型化で省力化)
●パネルデスカッション(14:20~16:20)
テーマ「これでいいのか食料自給率39%」
堀江の司会のもと、5人のパネラーが2時間それぞれの立場で意見をぶつける。
合瀬寛毅(NHK解説委員)
萬歳章 (JA新潟中央会名誉会長)
村山伸子(新潟県立大学教授)
榎並みほ(新潟総合生協前理事)
安野検一((有)ファーミング・スタッフ会長)
●伊藤忠雄新潟大学名誉教授がまとめの総括をし終了する。
(感想)
G7農業大臣会合の目的が分かると同時に、世界における農業危機やリスクが基調講演で理解することができた。世界情勢を考えたとき、農業生産は「質から量」には新鮮な響きがあった。
今までも日本は、食糧自給率を上げると、ときの政府は声高く言ってきたが下がる一方だ。日本の食糧は、国内生産+輸入+備蓄と言い切った合瀬氏の話は説得がある。
日本は「経済立国」で、農業は国の基とは言うが、農業は日本経済の中心ではない・・・・・・。農業者は「儲かる農業」をやればいい・・・・・。結果、自給率が上がればいいと思った。